月刊青島--青島日本人会生活文化会発行
目次

「やっぱりこれが好き!」
⑫キウィ編(10月)
By 黄島小僧
 

 (プロジェクトXもしくは仕事の流儀のナレーション風にお読みください)
 今を去る事四半世紀前、一人の青年が大志を胸に海を渡った。渡航先はニュージランド。そこで青年は驚くべき光景を目にした。一本の木にたわわに実るキウィフルーツ。当時日本ではまだ珍しい果物だった。灰色の皮を剥くと現れる鮮やかな緑色、齧り付くと爽やかな甘さの果汁がしたたり落ちる。旨い!旨すぎる、青年はむさぼり食った。そして翌日下痢をした。(ちなみに木から捥いで食べた訳ではありません。熟したものを買って食べました)
 とまあ出だしから下品な話で申し訳ありませんが、これは黄島小僧さん若かりし頃の実話でして、下痢する位っていったいどれだけ食べたんでしょうね。お恥ずかしいかぎりです。ちなみにタイでマンゴー食べ過ぎて口の周りがカブレた経験もあります。マンゴーが漆科の植物だというのはその時に知りました。(閑話休題)
 そもそもキウィとは本来ニュージランドの国鳥の飛べない鳥。またニュージランド人の愛称もキウィです。果物のキウィはその格好が鳥のKIWIに似ているからつけられた名前で原産地は実は中国なんですね。ちなみに英語でKIWI FRUITはCHINESE GOSBERRYともいいます。当然ここ中国が本家な訳で名前も(猕猴桃)季節になれば将に山盛りで売られていますね。ただ普通の時期はニュージランド産しかも中身が黄色いゼスプリが売られていたりしてびっくりします。

 

 御本家なはずなのに、誠に遺憾ながら中国で売っているキウィは形も不揃いだし甘みも今一、物によってはエグ味があったりするケースが多いですね。まあニュージランドのように、キウィの生産と輸出に命かけている訳でないのは判りますが、いささか勉強不足・努力不足の感は否めません。原産地としてはもっと頑張ってもらわにゃとも思う訳です。日本でも最近は結構栽培されているようです。日本とニュージランドは気候も地理的条件も良く似ていますし、日本の農家さんは優秀ですから、頑張ればすごいキウィを作れるはずです。そんな無責任な事をいうのも最近国内産のマンゴーの生産量と質が著しく伸びているから。昔はせいぜい沖縄辺りだったのが、宮崎から静岡辺りまで一気に広がりました。そんなマンゴーは一玉数千円という代物でまあ量産品と比べるのはなんですが、まさに宝石のような出来栄え。当然自分で買うというよりは到来物としてよそ様から貰える事をただただ期待するのみなのですが、その情熱がキゥイに向かえばなと切に思う次第です。

 

 さてさてそんなキウィの食べ方ですが、半分に割って、もしくは薄切りにして食べる以外は殆どおみかけしませんね。本場のニュージランドでは羊肉のキャセロール(煮込)に肉が柔らかくなるというのでキウィを入れたりしましたが、まあ失礼ながらそんなに美味しくなる訳ではありませんでした。ジャムやコンポートにしてもあの鮮やかな緑色維持するのが難しいですが、何はともあれ、ご当地では安く手に入る事だけは魅力ですので、本家のキウィを食べてみてはいかがでしょう。

 

 とまあそんなこんなで2010年の11月から連載を開始してきた「やっぱりこれが好き」のコーナーですが、黄島小僧さんの元に秋風と共に召集令状ならぬ本国帰任の辞令が舞い込んで参り今回で終了とさせていただく事になりました。思い起こせば、過去

  1. ワタリ蟹
  2. 焼き芋
  3. 水餃子
  4. 中国茶
  5. サワラ
  6. イチゴ
  7. アサリ
  8. 羊肉
  9. 桜桃
  10. アナゴ
  11. 月餅
  12. キゥイ

 とまあ良く書いたものです。あまりに仕事をしていないのがバレ、激務の日本に連れ戻されるのは自業自得ですが、この1年間、小生の徒然なるままの駄文でお目汚ししてしまった読者の皆様、及び好き勝手な内容を了としていただいた会報編集委員の皆様に謹んでお詫びを申し上げると共に益々のご発展とご健勝をお祈りする次第です。長い間ありがとうございました。


 
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