月刊青島--青島日本人会生活文化会発行
目次

ふるさと自慢

<東京都国分寺市>

近鉄国際物流(中国)有限公司の小川啓と申します。
今回は私のふるさと東京都国分寺市について、ご紹介いたします。

<地理>
今回紹介する国分寺市は、東京都下のベッドタウンのひとつです。少々古いですが、椎名誠のエッセイ「さらば国分寺書店のオババ」や、村上春樹が昔ジャズ喫茶を開いていた場所として聞かれたことがあるかもしれません。地理上は東京都のほぼ中心、へその位置にあり、東は小金井市、西は立川市、南は府中市と国立市、北は小平市に接しています。高層ビルをイメージさせる「都心」とは程遠い、郊外の街です。私の幼少期1980年代は、風の強い日には畑の土が舞い、外に干していた洗濯物がすぐに汚れた記憶がありますが、今はその畑も多くが住宅に変貌しました。
市の玄関口となる国分寺駅は、東京駅から西へまっすぐに伸びるJR中央線に乗ること約45分。西武球場前駅(西武ライオンズのホーム球場)や、東村山駅(志村けんさんの故郷)にアクセスする西武鉄道との乗換駅となっています。近隣には学校も多く、学生を多く見かけます。

<歴史>
現在の市名の由来となっているのが、武蔵国分寺というお寺です。今から約1,300年前の奈良時代、伝染病の流行、飢饉、大地震、政治の混乱により社会不安が続いていた時、当時の聖武天皇が、仏教の力によって国の混乱を鎮め、国民に幸福をもたらそうと、741年に国分寺建立の詔を発布、全国60余国に建立された国分寺の一つが武蔵国分寺です。現在は跡地が残るのみですが、公園として整備され、地元民の憩いの場となっています。
僧寺金堂跡の画像

<見どころ>
国分寺市は観光地ではありませんが、散歩するには良い場所をいくつかご紹介します。

1.こくぶんじ恋のみち
「美しい日本の歩きたくなるみち500選(日本ウォーキング協会)」に選ばれた散策ルートがあります。前述した武蔵国分寺跡地や、東京都に2か所しかない全国名水100選のひとつ「お鷹の道・真姿の池湧水群」などを散策する約5㎞のコースです。アップダウンはありますが、小さなお子様連れでも楽しめます。無人野菜販売所もありますので、是非小銭を持参で。ルート詳細は国分寺市のホームページで参照できます。
https://www.city.kokubunji.tokyo.jp/machi/midokoro/suishou/1002889.html

2.都立殿ヶ谷戸庭園
国分寺崖線(多摩川が武蔵野台地を削った斜面地)を利用した、回遊式林泉庭園で、国指定名勝に選ばれています。もともとは大正2年(1913年)に作られた別荘で、昭和4年に三菱財閥の岩崎家の所有となり、現在は都立公園として有料開放されています。また園内の「次郎弁天の池」は東京都名湧水57選にも選ばれています。150円で買える癒しの空間です。わさわさした心を落ち着けたい時にどうぞ。

3.東京都の中心
離島を除いた東京都を板状にした時に、その重心となる地点です。
その重心に意味があるかはさておき、「東京の中心地は制覇した!」と言いたい方はぜひ。
重心に関する看板画像

4.たまらん坂
国分寺市と接する国立市との境にある坂です。ただの坂と言えばただの坂ですが、ここは昔国分寺市に住んでいた故・忌野清志郎さんが唄った「多摩蘭坂」というバラード曲が生まれた場所として知られており、清志郎ファンにとっての聖地と言われています。ちなみに、国分寺市ではなく、お隣 国立(くにたち)市のホームページで観光スポットとして紹介されております。国立市の方、観光地の横取りですいません!

<食べどころ>

  1. だんごの輪島本店

元プロボクサーの輪島功一さんが1979年に創業した、長年愛されている団子屋です。国分寺駅から歩いて数分と近いので、お土産にもぜひどうぞ。

2.ほんやら洞
フォーク・ヒッピー文化の発信拠点として京都・出町柳にあった「ほんやら洞」というお店がルーツの、昼は喫茶店、夜はバーという場所です。女性シンガーソングライターの草分けと言われる中山ラビさん(昨年亡くなられたそうです)という方が長年店主をされていました。店構えにかなり味があり、入るのに勇気がいりますが、煮込まれた骨付肉がほろほろと崩れるほど柔らかいランチのスパイシーチキンカレーの味はなかなかです。
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コロナで移動もままならない昨今ですが、機会ございましたら、国分寺市に足を伸ばしてみてください!

 

 
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