青島日本人会  
 
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*-* 新型インフルエンザについて(NO.36:秋冬の流行に備えて) *-*

 
2009年9月18日
在青島日本国総領事館
 
  これから秋、冬を迎える北半球では、さらに新型インフルエンザが流行することが予想されています。在留邦人の皆様方におかれては引き続き中国国内の状況に関する関連の情報に注意しつつ、手洗い、うがいの励行、及び外出時に人混みに入る場合のマスクの着用等の感染防止対策の一層の徹底をお願いします。
 
1.感染者の急速な拡大
(1)中国本土の感染者数:9103例(9月14日15時現在)。前回公表時(9月11日)から1598例増加。うち海外からの感染者は14例で、残りの1584例は全て中国本土における感染例。

(2)これまでに死亡例はなく、重症例は、広東省、上海市、浙江省で各1例が発生。

(3)6月下旬からこれまで207件の集団感染が発生し、うち179件は学校で発生。

(4)沿岸部の大都市だけでなく、内陸部の省・自治区の中小都市でも学校を中心に集団感染が発生しており、国内のコミュニティレベルで持続的に感染が拡大するリスクが高まっている。
 
2.「第2波」の流行に向けたWHOの見解
WHOは8月28日付で、秋冬の「第2波」の流行に向けて以下を発表しています。
(1)強毒性を示すウィルス変異なし。大部分の感染者は軽症。タミフル耐性を示すウィルスも少数で拡大傾向なし。

(2)感染力が強く、若年層を中心に今後も感染の拡大が予想される。

(3)喘息、糖尿病、腎臓病等の慢性疾患のある人は重症化しやすい。妊婦その他の健常者でも、重症の呼吸器障害を引起こす例がみられる。

(4)感染拡大に伴い重症者が増え、(特に途上国における)医療機関の負担増大・対応能力喪失が懸念される。
 
3.感染防止策と「第2波」への備え
(1)新型インフルエンザに対しては基本的に誰も免疫を持っていないため、通常のインフルエンザに比べると感染が拡大して多くの人が感染する可能性があります。感染ルートとしては以下が考えられています。
 飛沫感染
 感染した人の咳、くしゃみ、つばなどとともに放出されたウィルスを健康な人が吸い込むことで感染します。
 接触感染
 感染した人がくしゃみや咳を手で押さえた後や鼻水を手でぬぐった後に他のもの(机、ドアノブ、つり革、スイッチなど)に触ると、ウィルスが付着することがあります。その付着したウィルスに健康な人が触れた後に目、鼻、口に再び触れると粘膜・結膜などを通じて感染します。

(2)推奨されている感染予防策
 外出したらうがい、手洗いを行うこと。手洗いは石けんを使って最低15秒以上行い、洗った後は清潔なタオルやペーパータオル等で水を充分に拭き取ります。
 マスクの着用をすること。咳、くしゃみが出たらマスクを着用します。また、家庭や職場でマスクをせずに咳をしている人がいたら、マスクの着用を勧めることも必要です。マスクがない場合は、ティッシュなどで口と鼻を覆い、他の人から顔をそらして1m以上離れます。口を覆ったティッシュはゴミ箱へ。
 ウィルスが粘膜を通して感染するため極力鼻や口を触らないこと。
 中国国内で感染が広がった場合には必要のない外出を控えること(特に人が集まる場所)。外出する際にマスクを持参し着用することも必要です。

(3)その他「第二波」への備え
 自宅治療への備え
・抗ウィルス薬、解熱剤、鎮痛剤等の医薬品の各家庭への確保。
・産業医、かかりつけ医師との連絡体制(電話相談、電話診断)の確認。
・1週間程度の水、食糧、日用品の備蓄
 喘息、糖尿病等の慢性疾患のある人は、重症化した場合、当地で十分な治療を受けられなくなる可能性があるので、万一の際の対応を産業医、かかりつけ医師等と相談しておくことが必要です。
 季節性インフルエンザの予防接種
 季節性インフルエンザワクチンの予防接種は、新型インフルエンザに対して直接的な効果は期待できませんが、新型インフルエンザとの複合感染を防ぐことや早期治療の観点からも接種されることをお勧めします。
 
4.熱が出たら
(1)発熱やインフルエンザ症状があった場合、出勤(登校)を控え職場(学校)に連絡して下さい。また、家族に同様の症状があった場合も、出勤や登校は慎重に判断して下さい。病院にかかる場合には、新型インフルエンザ感染の可能性を考慮し、かかりつけの外資系病院や以下(※)の病院に相談して下さい。
(※)北京市衛生局は、市民に対して、発熱やインフルエンザ症状がある場合には、
 専用電話「12320」へ連絡するか(ただし中国語のみ)
 北京市内97カ所の感染症専門科設置病院で診察をうける
(病院リストは、http://zhengwu.beijing.gov.cn/bmfu/bmts/t1048462.htm参照)
ように知らせています

(2)衛生部は、軽症患者は自宅治療も可能であるとしていますが、各地域ごとに対応に違いがあり、軽症であっても指定病院等に移されて隔離・治療される場合があります。隔離に備え、病院の発熱外来を受診される場合は、外部と連絡がとれるよう携帯電話・充電器の持参を心がけて下さい。

(3)症状がなくなってもウィルスが完全に抜けるには3日間程度を要するので、熱が下がり症状がなくなっても、すぐに出勤・登校せず、医師と相談しつつ暫く様子をみることが必要です。
 
5.本件に関するお問い合わせは、大使館新型インフルエンザ対策室(電話:(010)6410-6976、(010)6410-6972、当面平日9:00-17:45)にお願いします。
 
 
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